自閉症の息子くんと、いっしょに。(仮)

息子が自閉症&知的障害と診断されて、色々考えることが増えました。家族4人一緒に暮らしながら感じたこと、考えたこと、とりあえず色々残していこうかな、と。

ボール遊び

迫りくる企画書の締切に目を瞑り、3連休はフルに休んでリフレッシュ(現実逃避)。

後半はお天気に恵まれたこの3連休、1日は家族で扇町公園へお出かけした。

 

特別な何かをするわけではないけれど、

青空の下、テンションマックスで走り回る娘ちゃんと息子くんと一緒に、

芝生の丘を登って降りて、滑り台で遊んで、ジャングルジムを登って。

ヨメはんとマークを受け渡しながらひたすら子供達に付き合う半日。

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ひたすら歩き回る息子くん

 

息子くんは途中から、隣接した小さな公園にある滑り台に夢中。

扇町公園の滑り台はちょっと大がかりすぎて全体像が把握できないのか、

自分からチャレンジすることもなかなかないのだけれど、

こちらの滑り台は手頃なサイズだからか、ひたすら登って滑ってを繰り返した。

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上手に滑れるようになりました

 

流石に遊び疲れたのか、この日は二人とも夕食後はあっという間に夢の中。

たまにはクタクタになるまで遊ばなあかんよね、子供やねんから。

 

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この連休中には一つ、嬉しいトピックがあった。

息子くんが、初歩的なボール遊びをできるようになったのだ。

ちょっと大きめのゴムボールを、息子くんの足元に転がしてあげると、

それを拾い上げてニコニコ笑いながらこちらに投げ返してくる。

上手に投げ返せずに、押し出すように落とすだけのことも多いけれど、

明らかにこちらが働きかけたボールを、こちらを見て返すアクションができている。

ボールを使って、本当に初歩的なコミュニケーションが成り立ちつつある。

僕もヨメはんも娘ちゃんも、息子くんのこのアクションを初めて見た時には

思わず「おおっ!!」「すごい!!」「できた!!」と驚きの声をあげてしまった。

 

今まで玩具や道具を使った働きかけがなかなか上手く行かなかったのだけど、

今回は何だか「伝わりつつある」という実感が持てた。

これをきっかけに、色んな働きかけを工夫してみよう。

 

続く。

 

おくすり

23時半頃に帰宅したところ、珍しくリビングから足音が聞こえてきた。

珍しいな、と思って部屋に入ると、振り向いたヨメはんが開口一番「大惨事や」と。

その向こうにはきょとんとした息子くんが座っている。

 

何事かと思えば、息子くんにおくすりを飲ませるのに1時間近くかかったとのこと。

先日、溶連菌感染症に罹った息子くん、症状は大体落ち着いたのだけど、

菌を完全に叩くまで抗菌薬を飲まなくてはならず、これが一筋縄ではいかないのだ。

 

最初は味の濃い食べ物に混ぜていたけれどすぐに見破られるようになり。

薬の量が多いので、水に溶かしてスポイトでピュッ、という技も使えず。

仕方なくここ数日は、チョコレートクリームに薬を混ぜ込んでボール状にし、

それを口の中に放り込んで後から好物の野菜ジュースを飲ませる、

という合わせ技で何とかしのいでいたのだけれど、

今日は口に放り込んだ後の抵抗が延々1時間近く続いたようだ。

お薬ボールの入った口を開けたまま、

「ぜったい飲み込まへんからなー!!!」とでも言わんばかりに喚き続けるわ、

床にはチョコと薬が入り混じった涎が垂れまくるわでそれはもう大変だった、と。

 

そこまで強情に飲み込むのを拒否していた割に、

お薬ボールを口から吐き出すわけでもないところが食いしん坊というか何と言うか。

そしていざ飲み込んだあとはあっという間に平常運転に戻ってケラケラ笑っている。

最初から一瞬我慢してくれればすぐにハッピーな時間がやってくるのに、

それを伝えられないのがもどかしいところ。

 

しかしそれにしても日々ヨメはんには負担をかけっぱなしで申し訳ない。

年度末なので名ばかり管理職はなかなか仕事が終わらないのです・・・

 

続く。

溶連菌

息子くん、突然の発熱である。

ヨメはんによれば昨日の夕方からしんどそうにしていたらしく、

抱っこしたら身体もだいぶ熱っぽい。

あららどうしたのかな、と思っているうちに咳き込み出して止まらなくなり、

ついにはリバースしてしまったとのこと。

一晩明けてかかりつけ医に連れて行ったところ、溶連菌感染症だそうな。

ロタとかノロではなかったのは幸いだけれど、それでもやはりしんどそう。

熱は最高で39度弱、今は少し落ち着いて37度代後半というところ。

 

しかし毎度のことながら、息子くんに薬を飲ませるのには苦労する。

薬剤師さんに相談しても妙案は授けてもらえず、

結局のところ味の濃い好物に仕込んでお供えする、という下策しかないのです。

しかも息子くんは妙に勘が良いのが困りものなのだ。

今回、最初はチョコシュークリームに仕込んだところパクッと行ってくれたけど、

2度目はもう通用しない。チョコパイに仕込んだら薬以外のところだけ食べてポイ。

おまけに平常時でもスプーンやフォークを一切口に入れさせてくれないので、

ゼリーとかプリンとかアイスに仕込んでもダメ。(っていうか普段から食べないし)

 

今日のところは結局ヨメはんが指で口に押し込んで無理やり飲ませたらしい。

この前このブログで教えていただいた、「スポイトでチュッと飲ませる」の技を

明日は試してみよう。

 

早く治りますように。

 

続く。

 

 

ごあいさつ

先週末のこと。

娘ちゃんをチャリに乗せて買い物に行って帰ってきたところで、

最近ご近所に引っ越してきたばかりのご家族にばったり会った。

若いオサレなご夫婦と、6ヵ月ぐらいの赤ちゃん(ラブリー!!)。

何度かご挨拶に来てくれていたのだけれどタイミングが悪く、

直接お話できていなかったので、改めてのご挨拶。

娘ちゃんにも自己紹介とご挨拶をさせようと促してみたのだけど、

曖昧な笑顔を浮かべるだけで全然言葉が出てこない。

 

娘ちゃんは基本的にかなり内弁慶なのだ。

先日も公園の砂場で遊んでいるところに、居合わせた年下の女の子たちから

「一緒に遊ぼー!」と声をかけられた途端に顔を強張らせてフリーズしてたし。

予期せぬところで見知らぬ人から声をかけられるとちょっとパニックになるようだ。

しゃべり出すと年中さんとは思えない言い回しを多用してくるので、

お友達のお母さん達からは「とてもそうは思えない!」と言われるのだけど、

実はかなり内気で人見知りである。

 

結局ご近所さんはその後もう一度、わざわざ家まで挨拶に来てくれた。

その時にはちゃんと娘ちゃんも自己紹介とご挨拶ができたのでまあ良しとして、

こういう時にちょっと難しいのが息子くんの紹介である。

向こうから「こんにちは!」とか言われても、もちろん挨拶とかはできない。

だからと言って、初対面でいきなり障害のことを説明するのもちょっと難しい。

聞かされた方も反応に困るだろうし。

隠すつもりもないけど説明しにくいという、何となくもやもやした感じである。

 

そんな息子くんではあるけれど、最近またできることが増えた。

息子くんはまだトイレトレーニングができる状況ではないのでオムツ使用なのだけど、

オムツを見せながら「はいオムツ代えるよ、ごろーんして」と言うと、

2~3回に1回は自主的に寝転がってオムツ代えの体制を取ってくれるようになった。

 

少し前から、ご飯とかお風呂とかのタイミングで声掛けをすると

言葉だけで反応して動いてくれることが増えてきていたのだけど、

そのバリエーションがまた一つ増えつつある。

ゆっくりとした成長だけど、やっぱり嬉しいな。

 

続く。

診察(4ヵ月ぶり)

久しぶりに、息子くんの小児神経科での診察があったので一緒に行ってきた。

前の診察からはかれこれ4ヵ月ぶりぐらいか。

 

息子くんがこの4ヵ月で変わってきたことって何だろう。

手をつないで、ちょっとした距離を一緒に歩くことができるようになった。

両足でぴょんぴょん跳ねることができるようになった。(小さく、だけど)

「お風呂入るでー」、「お出かけするでー」、「おやつやでー」とか、

声だけでの呼びかけに反応してついてくることが増えた。

こちらの顔を見ながら、キャッキャと笑ってよじ登ってくることが増えた。

一時期消えていた頭ゴンゴンが復活してしまった。(床とか壁に頭突きするやつ)

 

いつもできるわけではないし、いつの間にかまたやらなくなることもあるし。

3歩進んで2歩下がったり4歩下がったりという感じ。

 

問診ではそんなことを色々と話した。

最後にKIDSという乳幼児の発達スケール(質問票)をやってみたところ、

全体に1歳から1歳半ぐらいの段階、とのことだった。

自閉症スペクトラム障害知的障害の診断がついてからかれこれ1年。

小さな小さな「できるようになったこと」を拾い集めながら歩いてきて、

ちょっとづつ成長してきたかな、とは思っているのだけれど、

数値化して見るとなかなか厳しいなあ。

働きかけ方をもっともっと変えていった方が良いのかなあ。

 

あんまり悩まず是是非非で息子くんと一緒に歩いて行こう、と思っているのだけど、

やっぱりちょっと不安ではある。

 

今日診察してくれた先生は前の先生から代わって2回目だったのだけど、

どうやら年度替わりでまた異動されるらしい。次回の診察はまた別の先生。

カルテは引き継がれているとは言え、年に2-3回ぐらいの診察で、

しかも担当医が毎年代わるというのもちょっとスッキリしない。

まあ、検査の結果とりあえず深刻な所見はなさそうとのことだったし、

定期的に発達段階を診てもらうという程度と思えばそれでも良いのかな。

通っている療育施設でも医師が診てくれているわけだし。

 

続く。

たまには全然関係ない話

たまには息子くんにも娘ちゃんにも全然関係のない話を少し。

先日、移動のために新幹線を利用した時のこと。発車時刻の少し前にホームへ上がると、電光掲示板に「遅れ約5分」の表示。ほどなく流れてきた駅員のアナウンスによれば、車内に急病人が出たため救護活動に少し時間がかかり前の駅を9分ほど遅れて出発しています、とのこと。そこは「10分ぐらい」でええやん、細かいなあ、まあでもそらしゃあないわな、別にここで5分10分遅れたところで致命的に何かマズイことがあるわけでもないしな・・・と思いながら聞き流していると、続けてアナウンスは「お急ぎのところご迷惑をおかけし誠に申し訳ございません」と謝罪の言葉を繰り返す。ちょっと遅れてやってきた新幹線、乗り込んで移動している間も駅に停まるたびに繰り返す遅延の理由説明とお詫びの言葉。なあ、それ、謝らなあかんことか?JRさん、何か悪いことしたか?なぜ、誰に対して謝ってんの?

僕はどうもこの手の「とりあえず謝っとく」的な思考停止が大の苦手である。それはもう夜の10時を超えてから打合せを設定されるぐらいに苦手である。

運転手が居眠りしたりスマホに夢中になったりして停まるべき駅を通り過ぎてしまったとかなら分かる。それなら謝罪して反省してもらわな困る。だけど公共交通機関を預かる事業者として当然のことをした結果ちょっと運行に遅れが出たからといって、何故、何に対して謝らなくちゃいけないんだろう。これこれの事情で若干遅れてますがご承知おきください、でええやん。乗客の急病も、予測しようのない悪天候や天災も、踏切に車が突っ込んだりホームから誰かが飛び込んだりする事故も・・・正直、運行側には何の責任もないやん?

もちろん僕もアホではない(と思っている)ので何となく想像はつく。きっと到着がちょっと遅れた途端に鬼の首を取ったように駅員に食って掛かるクソクレーマーがたくさん湧いてくるから、とりあえずの予防策として漠然と謝罪の言葉を流しているんだろう。その程度のものと思って聞き流せばいいのかもしれないけど、ホンマにそれでいいのかな?そういう思考停止で、いいのかな?謝るから嵩にかかって調子に乗るんじゃないのか、当然のことをしたなら誇りを持って毅然と対応すれば良いじゃないか、と思ったりするわけなのである。どうにも居心地が悪いのだ、こういうのは。

 

何故、誰に対して謝ってるの?という違和感は今年早々メディアを騒がせていた某人気グループの独立騒動やら某女性タレントとミュージシャンの不倫やらでも同じだった。特に某女性タレントの叩かれ方。あれはないでしょうあれは。

もちろん相手の奥さんやらスポンサーやら事務所やらの関係者には色々と迷惑をかけるわけなので謝らなあかんやろし、場合によっては賠償せなあかんのだろうけれど、何でTVカメラの前で頭下げる必要があるの?お茶の間の皆さんになんて1mmも頭下げる必要ないと思うんだけど。勝手に騒いで飯のタネやら暇つぶしができて喜んでるメディアやらお茶の間の皆さんは逆に感謝せなあかんぐらいでしょう。美味しいネタありがとう、って。

騒動後に某女性タレントが前からのレギュラー番組に出てくるとクレームの電話が局にたくさんかかってきたそうだけど、どの面下げて因縁つけてるのか。TVの中には自分という審判員が100点のOK出した人しか映ったらあかんと思ってるんだろうか。あんたら、某女性タレントが不倫したところで1円も損失蒙ってないでしょうが。だいたい、チャンネル変えたらしまいやんか。意味が解らん。

 

以上、最近ちょっともやもやしてたことを殴り書いてみました。

 

続く。

ドロップアウト

年度末を前に狂気のような忙しさである。

今週は月から金まで16時間×5日間働かざるを得なかった。

この土曜と日曜も、たぶんトータルで30時間は働かなくてはなりません。

なぜなら月曜がプレゼンだからです。まだ企画書ができません。嗚呼神様。

 

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というわけで今も会社にいるわけですがちょっと休憩して。

 

今日は娘ちゃんの幼稚園で作品展があったので、AMを空けて一緒に見に行った。

最近は息子くんも手をつないで歩けるようになったし、

大人2人だから何とでもなるし、と思ってバギーなしでお出かけしたけれど・・・

息子くん、突然歩くのを全面拒否して抱っこしてしてモードである。

ヨメはん曰く、一昨日くらいから息子くん、

「あれ?俺最近なんで歩かされてるん?前はバギーで楽ちんやったのに!」

とでも言うかのように歩くことを面倒がるようになってしまったらしく。

無理やり歩かせようとしても手を振りほどいて逃げようとしたり立ち止まったりと

危なくてしかたない。

止む無く幼稚園までの道のりを7割がた抱っこで移動する羽目に。

18kgにもなろうとする息子くんを抱えて腰がもうパンパンである。しんどい。

 

作品展は大盛況(当たり前か)。

幼稚園で皆が一年間に作った工作、絵などがたくさん展示してあり、

娘ちゃんは自分の作品だけではなくお友達の作品も一つ一つ教えてくれる。

年小さんのときよりもちょっと手の込んだ作品が作れるようになっていて、

それが娘ちゃんとしても楽しいみたい。よしよし。

 

この作品展、プレ幼稚園に来ている子ども達の作品も展示されている。

息子くんのはあるかな?と思って探していると、

ヨメはんから、少し前に実質的にプレをやめることになったと聞かされた。

別にトラブルがあったとかそういうことではなく、

正式に退園したということでもないのだけれど。

他の子ども達が少しづつ幼稚園の生活、集団生活に慣れてきて、

皆でお遊戯やお歌、お絵かきなどを楽しんでいるのに、

息子くんは相変わらずフリーダム一直線であり、

さすがに通っていても意味がないかなあ、と思って・・・とのことだった。

 

皆で教室にいて何かを一緒にしている時に、一人ニコニコして駆け回り、

部屋から出て行く息子くんを追いかけまわしているのはやっぱり凹む、とも。

 

仕方ないよなあ、と思う反面で、

何だか寂しいような、息子くんに申し訳ないような気持ちになる。

ゆっくりでも必ず少しづつ成長していってくれると信じているし、

他の子と較べる必要も意味もないと分かっているし、

絶対に何にも代えられないくらいに息子くんのことが可愛いんだけれど、

やっぱりちょっと辛くなる。不安にもなる。

 

結局、息子くんがプレに通う中で作った作品はたった一つだけだった。

お母さんと一緒に描いた、ケーキの絵だった。

その絵はプレの子ども達の作品の中に、一緒に展示してくれていた。

 

息子くんは他のお友達とはちょっと違う道を歩いていくことになるけれど、

いつかまた一緒に遊んだりできる日が来るといいね。

お父さんもお母さんはずっと一緒に歩いていくから。

お姉ちゃんも・・・最近はちょっとづつ息子くんに優しくなってきたし・・・

 

さて。泣き言は終わり。仕事しよう。

 

続く。