自閉症の息子くんと、いっしょに。(仮)

息子が自閉症&知的障害と診断されて、色々考えることが増えました。家族4人一緒に暮らしながら感じたこと、考えたこと、とりあえず色々残していこうかな、と。

療育とプレ幼稚園

仕事に忙殺されているうちに結構長いこと放置してしまいました。

時々夜中に思い立って更新しようとしても、

あれも書こうこれも書こうとして結局まとまらず投げ出すばかり。

あんまり構えずに気楽に綴れば良いのに、何してんねん、と。

 

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先日、久しぶりに息子くんを療育に連れて行った。

ヨメはんは娘ちゃんの幼稚園の授業参観へ。

僕が単独で息子くんと療育に行くのは1ヵ月ぐらいぶりの2回目。

 

息子くん、施設に到着してベビーカーから降ろそうとする時点でかなりやる気満々。

降りるのを待ちかねたように最初の部屋へ走っていく。

すごいなあ!自分でどこの部屋に行くか、理解してるんやなあ!

靴脱がさなあかんわ荷物持たなあかんわとバタバタしつつ、

早速、確かな成長をひとつ感じてとても嬉しくなる。

 

とは言え、授業(?)が始まってみると、息子くんはやはり他の子ども達に較べて

かなりフリーダム度が高い。

まず、椅子に座って先生のお話を聞くというのは、ほぼ無理。

座らせてもすぐに立ち上がって走り出す。その都度追いかけて連れ戻す。

お歌を歌ったり手遊びしたりも、まあ無理。

一緒に手を取ってやってみようとしても、振りほどいて走り出す。

んー、なかなか一筋縄では行かないわな。

 

それでも、働きかけ方を変えてみるとだんだん興味を持ってくることも。

例えばこの日、施設で寒天の塊(10cm×10cm×3cmくらい)を用意してくれて、

子ども達がそれを触ったりちぎったりおもちゃの包丁で切ったり、と

手の感覚を養いながら遊ぶ、という時間があった。

息子くんは寒天を指で一度つついて、その感覚が気に入らなかったのか

すぐに立ち上がって部屋の中をうろうろ。

だけど途中で先生が寒天をビニール袋に入れて、息子くんのほっぺにくっつけたり、

目の前でブラブラさせたりしてみると、だんだん「それ何?」みたいになってきて、

ついには受け取ってにぎにぎしたりつついたりと、感触を楽しんで遊び始めた。

おお、こういうことを積み重ねて外世界との関わりを導いてあげるのか。

色々と応用してみよう。

 

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息子くんは今月から、娘ちゃんが通う幼稚園のプレにも行きはじめた。

自閉症知的障害があることは幼稚園の先生にも伝えた上で、

無理だったら止めれば良いし、というスタンスで月に2回。

 

先日、ヨメはんが初回のクラスに連れて行き、それから数日後。

夜、ビールを飲みながら「どんなだった?」と聞いてみたところ、

・思いのほか落ち込んだ

・ここしばらく家と療育での時間が大半を占めていたこともあって、

 改めて定型発達の同年代児と同じ空間で見た時の違和感は想像以上だった

・一つ一つのできる・できないを較べても意味がないのは分かっているけど、

 お友達と遊ぶことも、椅子に座って先生のお話を聞くこともほとんどできず、

 この状態で通って意味あるんかな、と思った

とのこと。

 

だけどその翌日、再び療育に連れて行ったところ、

授業が始まる時に、半分自発的に自分の椅子に座ることができた!らしい。

長続きはしなかったけど、その場で何が行われているかを何となく理解して

それに適した行動を(少しだけど)取ることができた。

たまたまかもしれないけれど、色んな環境を経験させることで、

少しずつ息子くんの引き出しの中に経験が貯まり始めているのかもしれない。

 

焦っても仕方ない。落ち込んでるヒマはない。

ゆっくりでもいいから、息子くんが前に進めるように一緒に歩いて行こう。

 

続く。