療育施設での息子くん
昨日、仕事で京都へ行く機会があった。
少し時間ができたので、遅い昼食がてら久々に学び舎の近辺へ。
20年前によく通っていた喫茶店へ行くと、かれこれ4~5年ぶりなのに
「あら久しぶりやん」とおばちゃんに声をかけられる。
母校は大幅に改装してだいぶ見てくれが変わったけど、
周辺にはこんなお店がちらほらあって楽しい。
京都御所にも立ち寄ってみる。
学生の頃は夜勤のバイト後にここでよく昼寝したものであった。
相変わらず静かで良いところである。
少し前に焼け落ちてしまったほんやら洞の前を通り過ぎて、出町柳。
この水際の解放感も懐かしい。ええトコやなあ、京都。
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さて本題。
息子くんは4月から、療育施設に通うことになった。週に4回、お母さんといっしょ。
時々は僕が連れて行くこともあるだろうし、一度早いうちに経験しておこうと思い、
半休を取って3人で行くことにした。
日によってカリキュラムが違うとのことで、この日はたまたま1コマのみの日。
OT室と呼ばれる、遊具がたくさんあるお部屋で、遊びながら体の使い方を
覚えていきましょう、みたいな趣旨の日であった。
最初は準備室で、同じクラスの子たちと一緒に歌に合わせてごあいさつしたり
手遊びをしたり。まあ、当然皆フリーダムな感じ。
息子くんもテンション高くケラケラと笑い、ウロウロと歩きまわる。
ご機嫌な子もいるし、お母さんにだっこされて静かにしている子もいて、いろいろ。
場があたたまった(?)ところでOT室へ移動。ここで小一時間ほど自由に遊ぶ。
それぞれの子どもたちが別々の遊具に興味を示してバラバラに遊びだす中、
息子くんが最初に気に入ったのはボールプール。
たくさん入ったゴムボールを掴んでは投げ、走る。これは完全に一人遊び。
続いて、緩いスロープを走って上がったり下りたり。
スロープの上と下にお父さんとお母さんが待ち構えていると、
ニコニコ笑って身体ごと突っ込んでくる。
これを繰り返しているうちに、だんだん「自分以外の人と一緒に遊んでいる」
という感覚が芽生えてきているようにみえる。
次にはまったのは、山型にカットされたウレタン製のマットをよじ登って
頭から滑り降りる遊び。
そこそこ急角度なので最初は登れなかったけれど、足を支えてあげたり
手を引っ張ってあげたりしているうちに、
だんだん息子くんが自分でどこに力を入れたらいいのかを掴んでいく。
息子くんも楽しいようでケラケラと笑いっぱなしである。
小一時間、あっという間に終わってしまった。
普段はどうしても他人とのコミュニケーションが成り立たない息子くん。
でも遊びの中で根気よく働きかけ続けていると、
少しずつ目つきが変わってくる感じがある。
風景の一つとしてぼんやり見ていたものに対して突然焦点が合ったような。
焦らず、少しずつ積み重ねていこう。
続く。