診断がつくまでの日々③
2つめの病院は精神科・心療内科・児童精神科を専門とするところ。
ここは2~3週おきに3、4回通いました。
ちょうど仕事がかなり忙しい時期に重なってしまったこともあり、
僕は一度しか一緒に行けなかったけど、基本的な診察の流れとしては
①臨床心理士さんと一緒にプレイルーム(色んなおもちゃがある小部屋)に入る
②そこで息子くんがどのような行動を取るかを観察する
③その結果を踏まえて医師と面談
という感じ。
そして何度かの観察(診察)を経た結果、
息子くんは自閉症スペクトラム障害、と診断されました。
手元にもらった精研式CLAC-II、CARS等の評価尺度によれば、
①達成年齢は全体に遅め。ほぼ1年遅れて1歳6ヵ月相当の項目が目立つ。
②感覚刺激への没頭や視線交流の回避など、コミュニケーションの無さが目立つ。
③スコアリングシートの点数で言えば重度自閉症の入り口あたりに位置する。
ということになるようです。
正式な診断を受け、やはり少し動揺はありましたが、
それよりも取りあえずここで気持ちに一区切り、という気持ちの方が強いかな。
ここがスタートライン。
息子くんにとって一番いい道をどうやって整えていくか。
そして、大切なもう一人の娘ちゃんが、弟くんのことを負担に思わずに
自分の人生を生きていけるように、何がしてあげられるのか。
これからはそのことに集中するだけだよなあ、と思う今日この頃です。
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ちなみに、今の息子くんがどんな感じかと言うと。
・言葉
→ほぼ喃語のみ。ただ喃語のバリエーションは多く、色んなことを呟いている。
本人にとってはきっと意味のある言葉だと思うので、
これが解読できたらええのになあ、翻訳コンニャクがあればなあ、
と思うことしきり。
時々「だっこ」「ないない」「ばいばい」等、こちらの言葉を繰り返すことも
あるけれど、ほぼ単発で終わる。敢えて言えば「イヤ」がTPOに応じて
出てきたかな、というところ。
・運動
→トテトテと元気に走り回っている。けれど臨床心理士さんの見立てでは
同年代の子どもより少しバランスが悪いかな、という感じはあるらしい。
ジャンプはしない。階段も、特に降りるのは苦手。
・遊び
→おもちゃを本来の遊び方で遊ぶことはほとんどない。あまり興味も示さない。
好きなのは手触りの良いもの(ボールとかチューブとか)。
これをペコペコと握ったり振ったりしながらご機嫌で部屋の中を練り歩く。
あと、収納してあるものを引っ張り出してぶちまけることが好き。
それ自体が本人にとってレクリエーションになっているみたい。
息子くんが寝室に行ったあとのリビングは完全にカオスである。
夜中に仕事から帰ってきたお父さんはその惨状を見て暫し茫然とする。
・食事
→良く食べ良く食べ良く食べる。これはありがたい。あまり好き嫌いもない。
スプーンやフォーク等の道具はほぼ使わず常に手づかみ。
両手で口に詰め込むようにして食べる。アホやな、と思う。
アレルギーは1歳頃にちょっと卵があかんかったくらい。
今は加熱すれば卵も大丈夫のようで、あまり神経質にならなくて済むので
非常に助かる。
でも食べ過ぎであり、ちょっと重い。いやだいぶ重い。
・表情・感情
→それほど感情の起伏が激しいこともなく、パニックを起こすこともない。
割と淡々としている。親の姿が見えなくても気にしない。
突発的に笑い上戸になっていることがある。
高い高いとか飛行機ごっこをすると7割ぐらいの確率で笑う。
笑顔はとても可愛いのだからもっと積極的に見せるようにな。
・コミュニケーション
→他人とのコミュニケーションはほとんど成り立たない。
息子くんから何かを働きかけるということが、ほぼ無い。
ヨメはんや僕は一応味方と認識されており、時々だっこをせがんでくる。
娘ちゃんとは全くと言っていいほど交流がない。
(娘ちゃんもほぼ弟くんのことを無視しており、これはちょっと心が痛い)
4月からは療育センターに通います。
息子くんの成長を一緒に引き出していけたら良いなあ。
続く。