自閉症の息子くんと、いっしょに。(仮)

息子が自閉症&知的障害と診断されて、色々考えることが増えました。家族4人一緒に暮らしながら感じたこと、考えたこと、とりあえず色々残していこうかな、と。

新生活

連休もそろそろ終わり。今年も結局、近場に出歩くだけに終始してしまった。基本的に夫婦とも出不精なところに加えて、娘ちゃんもそこまでアクティブに「どこか行きたい!」とならないので、毎年似たようなGWの過ごし方である。

しばらく更新をサボっている間に、息子くんは小学生に、娘ちゃんは3年生になった。息子くんは環境が大きく変わるから、これまでの経験上ちょっと情緒不安定になるかな、と心配していたのだけど、今のところ何とか適応できているみたい。スプーンでご飯を食べたり、授業の時には静かにしていられたりと、出来ることが少しずつ増え、またちょっぴり高度になってきている。立派立派。よく頑張ってるなあ。

でも、何もかも順調というわけではなくて、最近はイライラした時の周囲の人への攻撃がまた一段と高度に、強力になってしまい、これがかなり困る。中でも頭突きの殺傷能力は突出していて、大きく振りかぶって躊躇いなく石頭をぶつけて来るので、ちょっとまともに当たると息が出来なくなるくらいに痛い。引っ掻きも強力で、小まめに爪は切っているはずなのにダメージがでかく、この連休中だけでお父さんの両腕と顔面、胸、背中は10箇所ぐらい流血してしまったので、風呂に入るととても痛い。
さらに困ったことに、キレた瞬間に近くにいる人を見境なしに叩いてしまうこともある。連休中も、連れ歩いている途中に突然キレて、すぐそばにいる人を叩いてしまったことが何度かあった。咄嗟のことで止められず、平謝りするしかなかったのだけど、これはさすがにマズイ。癖になる前に止めさせなくては…

続く。

巣作り

最近の息子くん、リビングの本棚からありったけの絵本やら雑誌やら図鑑やらを引っ張り出して、小高く積み上げてその上にちょこなんと座り込むのがマイブームになっていて、もうリビングが毎日悲惨な状況である。ちょっとしたアデリーペンギンの巣のような風景。そう思えばかわいい…わけがない。部屋の一角に積み上がった本を夜中に片付けたところで、翌朝息子くんがリビングに降臨したら5分で元通りなので、もはや片付ける気も起こらない。そして相当数の本がいつしか分解してしまい、バラけ、破れ、グシャグシャになったページを少しずつ捨てていく毎日。もう何がなんだか。

機嫌の方はここしばらく、多少の波はありつつも安定している。意識しているわけではないと思うけど、気持ちを切り替えるコツみたいなものを掴みつつあるのかも。いいぞその調子だ。テンションが上がると何度も何度も高く持ち上げることを要求されるのがちょっとツラいけど。10回も20回も続けて24kgを肩に載せて立ち上がるのは、さすがに。嗚呼パワードスーツが欲しい。

続く。

結局のところ

順番に家族全員がぶっ倒れる羽目になって、いやあしんどい週末であった。木曜の夜に息子くんが発症、隔離の努力も空しく土曜の早朝にヨメはんが倒れ、午後には僕がやられ、残った娘ちゃんも日曜の早朝にドボン。それぞれが回復に2~3日かかって、やっと今晩ぐらいで皆がほぼ通常営業に戻ったところ(と思われる。今まだ残業中なので家の状況が分からないのだけど、少なくともSOSは来てないから多分大丈夫)。

しかしウイルス性胃腸炎、怖いな。恐ろしい感染力。子供が発症したら、正直完全隔離は難しいし。今回は自分自身結構症状重くてしんどかった。発症以降24時間中、22時間は眠るしかない(起きられない)状態が続いたし、60時間以上ポカリ以外口にできなかったし。何とか復活できたけど、こういうのはもう経験したくないなあ。

ちなみに息子くんは日曜の昼ぐらいから復活して、何か食わせえ、あれ寄越せ、これはどうやとアピールし続けており、根負けしたヨメはんがサッポロ一番味噌ラーメンを出したところ一人前をペロリ、であった。丈夫な子やでホンマ。

続く。

ノロノロノロノロ

木曜の夜から息子くんが、そして今朝がたからヨメはんが相次いで感染性胃腸炎でぶっ倒れてしまった。ノロか別のやつかわからんけど、とりあえず強烈なヤツなのは確かなので、この週末はおとうさん頑張らねばならんな。娘ちゃんと我が身を守りつつ。

しかし普段風邪引いたときもそうだけど、息子くんがこういう強烈なヤツにやられるとやっぱりキツイ。ところ構わず吐いてしまうし、それでも何か食べたり飲んだりしたがるのを止めなあかんし、叫びながらバタバタしてるのがお腹減ったからなのか、喉乾いたからなのか、気持ち悪いのか、お腹痛いのか分からないし。

でもこの手の胃腸炎だと、医者行っても特効薬があるわけでなし、この時期却ってインフルもらうリスクもあるし、結局家で安静にしてるしかないんよな。何とかパンデミックを防ぎつつ乗り切れますように。

続く。

ちと食べ過ぎ

今日はヨメはんに強く薦められていた映画「ギャングース」を見に、十三の第七藝術劇場へ。社会の最底辺で、腹一杯の牛丼を食べることを夢にもがき続ける3人の若者を主人公にしたクライム青春ムービー。疾走感と緊張感、閉塞感と爽快感とがバランス良く詰まった佳作。リアリティーもあってかなりおもろかった。推してくれたヨメはんに感謝。
つらつらとレビューサイトなど眺めていたら、主人公の一人が過去に知的障害と自閉症のある若者を演じた作品があるようで、そこそこおもろそうなので今度レンタルして観てみようと思う。

さて息子くんの近況。とにかく最近は良く食べる。一食で2合近く白米を食べる日もあり、父母姉の3人で1合半強ぐらいで済んでるというのに、なぜ6才児が一人で同等以上に食べているのだ。おやつにミカンを7つも8つも食べ、その上にスティックパンを5-6本食べた上にこれだからねえ…もう呆れるというか笑わなしゃーないというか。自閉症の特徴のひとつに過食・過飲があるらしいけれど、今の息子くんは完全にこれ、該当やな。麦茶も1日2リットルくらい飲む時あるしな。

ことあるごとにお姉ちゃんを叩いていたのは、最近かなり収まってきた。でもその代わりに、とにかくでかい声で叫ぶことが増えてしまった。きっかけはどうも、お姉ちゃんの声みたい。今まで観察していて、お姉ちゃんを叩く時もきっかけは大半がお姉ちゃんの声だった。特に大声で話したりしているわけではないのに、声のトーンが気になるのか、しゃべり出したタイミングで叩きにいくことが多く、その都度手を取って、目を見て、「あかんよ!」と話しかけていたのがやっと通じた…と思ったらその代わりの絶叫である。衝動を「叩く」という反応に繋げないように努力したんやな、偉いな!とは思いつつ、絶叫もこちらの精神衛生上あまりありがたくはないので、また違う方向に発散できるように導かなあかんのだけど…

気分を落ち着かせるために、タブレットピタゴラスイッチのアプリを入れて、お気に入りの動画を幾つか見られるようにしてみたところ、何度も何度も見ているうちに「もう一回」を僕たちの手をクレーンして頼むようになり、最近はそこからまた一歩進んで、自分で「再生」とか「もう一度」のボタンを選んでタップできるようになりつつある。こういうアクションは今まで見られなかったし、やっぱり少しずつでも成長しているな。嬉しい。

続く。

インフルエンザ

娘ちゃんが朝から軽く熱を出しており、一応3連休前に薬だけはもらっておこう、と行きつけの小児科で診てもらったところまさかのインフルエンザA陽性。慌てて娘ちゃんは自室に隔離して、息子くんと動線が重ならないようにしつつ週末の予定をあれこれリスケした。
娘ちゃんは昼間のうちは熱もそれほど上がらず、自室で本を読んだり遊んだりしていたものの、夕方からほさすがにしんどくなってきたようで、夕飯後は薬を飲んですぐに就寝。そらしんどいよなあ。せっかく予防接種してたのになあ。でもまあ、あまり熱が上がらずにいられるのも予防接種のおかげなのかもしれないし、とりあえずこれ以上酷くならずにいてくれること、息子くんや我々に伝染らないことを祈るのみである。

そう言えば今回は話題の新薬ゾフルーザを処方されたようだけど、効き目はどうなんだろう。言うてもそれほどのものでもない、とも聞くけれど。しかし娘ちゃんはゾフルーザの注意書きに書かれていた、異常行動が出る可能性云々という内容にすっかり怖じ気づいてしまい、一人になるのが怖いからお父さんかお母さん一緒にいて、と半泣き。ホンマはあまり接触時間が長くなるとお父さんもお母さんも感染のリスク上がるんだけど、でもまあしゃあないよね、子供だし。

とまあ、ここまで娘ちゃんの枕元で書いたところで無事寝てくれたようなので、これにて離脱。早く良くなりますように、、、

続く。

新年

この2ヶ月ほど結構なハードワークが続いていたので、年末年始は意識的に仕事のことを頭から追い出してのんびり過ごした。嫁はんの実家に行ったり、久しぶりの友人と飲んだくれたり、録画したままになっていたドラマ(今さらやけどアンナチュラル。これ今までに見た連ドラの中で最高傑作かもしれん。凄かった。)を一気に見たり。明日で休暇も終わりだと思うと徐々に気が重くなってきて、ああもう働きたないなあ。

息子くんはここしばらく、これといって目立った変化はなく、相変わらず感情の起伏が激しい毎日が続いている。1ヶ月ほど前に病院で定期の診察をした際には、元々の予定ではちょっとした脳波の測定をすることにしていたのだけど、興奮状態が収まらなかったためか座薬で入れた鎮静剤が全く効かず(2回も入れたのに!)、結局測定中止。リスパダールは増量しているけど効き目があるんだかないんだか。ことあるごとに、こちらの鼓膜にビリビリ来るような声で絶叫する。手にした玩具や本をぶん投げる。機嫌の良い時はニコニコして娘ちゃんや我々とじゃれているのに、何がきっかけなのか突然キレる。正直、疲れる。

ある程度こちらの話を聞き分けてくれるシーンも増えてきたけれど、あくまで雰囲気も含めて大まかなニュアンスが伝わっている程度なので、肝心な時に困ることも多い。今日はふと目を離した隙に玄関まで降りて行き、すぐに上がってきたな、、、思ったら何やらモグモグしている。アレッ?と思って無理やり口をこじ開けると、恐らくは玄関に落ちていた砂の塊を食べてしまったようで、口の中は砂まみれ。慌てて掻き出して口を漱がせようとしても、口に入れた水はそのまま飲み込んでしまうし、突っ込んだ指は噛まれるし、もうどうにもならない。

もちろん、この一年で成長したなあ、と思うことも幾つかはある。お腹が減った時のクレーン行動は大分高度になった。食べたいものがある場所まで正確に親の手を誘導するし(ラーメンはここ、菓子パンはここ、ミカンはここ、ウインナーは冷蔵庫を開けてここ…というのは理解している)、その食べ物に合った器を食器棚か食洗機から引っ張り出すこともできる。療育施設やデイサービスでも、周りのお友達の行動に合わせて待ったりできるシーンが増えているらしいし、家でもお姉ちゃんの呼び掛けに反応して楽しそうにじゃれていて、他人と関わり合うことが少しだけだけどできてきている、みたいだ。

でもやっぱり、知的な遅れは正直、益々目立ってきているなあ。トイレトレーニングも、たまたま成功することはあっても単発で、定着しない。食事も相変わらず手掴みだし、発語もない。4月から行く支援学校でも、これは結構しんどいんかなあ…

年初早々ちょっともやもやしてるけど、とりあえずは今年も頑張って行くしかないんだよなあ。

続く。